大分市の心療内科・精神科の大分丘の上病院

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認知症とBPSDの治療

認知症は、記憶力や判断力の低下により日常生活にさまざまな問題が起きてくる病気です。
現在、認知症を元に戻す治療はありません。
ですがご本人が快適に暮らせるよう、またご家族や介護者の負担を軽くすることが治療の目的になります。

認知症の患者さんを介護しておられるご家族、施設職員の方々へ

当院のもの忘れ・BPSD(認知症)の相談は、認知症の介護をされておられる方々の負担を少しでも減らすお手伝いをさせていただくために開設されました。

ものわすれはともかく、BPSDとは聞きなれない言葉ですよね。
これは、Behavioral and Psychological Symptoms of Dementiaの頭文字をとったもので、認知症の中核症状(記憶障害、見当識障害、判断力の低下など)に随伴してみられる症状で、認知症に伴う行動・心理症状の事です。
同じ認知症でも、穏やかに過ごすことのできる中核症状のみの方もおられれば、易怒・妄想幻覚・不眠・暴力暴言・徘徊・介護括抗・過食などのBPSD、とりわけ陽性症状と呼ばれる興奮性の症状のために介護に多くのエネルギーを要する方もおられます。

認知症の治療に対しては、最近、回想法やユマニチュードなどに代表されるような、薬に頼らない非薬物療法が数多く提唱されるようになってきており、認知症患者さんの状態の安定のために一定の効果を上げていると思います。

しかし、陽性状態の真っ只中におられるBPSDの患者さんに、それらの非薬物療法のみで対応しようとするのは、介護をされておられる方々にかなりの負担を強いる事になるのではないかと思います。
同じエネルギーを使うのであれば、お薬で患者さんの陽性症状を改善していきながらそれらの非薬物療法を行った方が、よりいっそうその効果が現れるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

当院のもの忘れ・BPSD(認知症)の相談では、そのような認知症患者さんの易怒・妄想幻覚・不眠・暴力暴言・徘徊・介護抵抗・過食などBPSDの陽性症状を「適切な薬物療法」を通して改善することで、患者さんご自身に楽になっていただくのはもちろん、何より頑張って介護しておられる方々の負担を減らすことを大きな目標としています。

そのようなBPSDの陽性症状に対しての薬物療法、と聞くと認知症患者さんを薬で無理やり抑えつける、というイメージを持たれる方もおられるかもしれません。
しかし患者さんのその時その時の症状をきちんと把握した上で、その症状にふさわしいお薬を適切な量だけ用いることで患者さんにとっても負担の少ない治療を行うことが可能です。
また当院では、そのようなBPSDの症状にも効果があるとされている健康食品(サプリメント)の併用も推奨しています。
ただし、サプリメントは私費になりますが・・・

当院のもの忘れ・BPSD(認知症)の相談では、そのようなBPSDの陽性症状を呈しておられる認知症患者さんへの「適切な薬物療法」を通して、介護されておられる方々に1日でも早く楽になっていただくことを目標に診療を行っています。
上記のようなBPSDの陽性症状でお困りの方は、一度相談されてみてはいかがでしょうか?

介護者(ご家族)本人のケアを忘れずに

〜介護を続けるための介護者(ご家族)本人のケアについて〜
認知症のご本人を家族で介護することは、1日の24時間、そして365日の生活の中での介護ですから、ストレスが貯蓄され、体力も精神力もつきはてる結果、燃え尽き症候群、あるいは、うつ状態を招くこともあります。
それを防ぐためには、普段からの介護ストレスを少しでも軽くする工夫が大切。一人で抱え込まないこと、外からの援助を求めることが大切です。

介護の心がけ

1.安心感が大切
ご本人の好きな音楽をかけたり、興味を持っているものを身近に置くことなど、不安な気持ちを和らげましょう。
一緒にお茶を飲んだり、話を聞いたりする時間を持つことで気分が落ち着き安心感が得られます。

2.否定しない
間違ったことを言っても、大きな支障がなければ否定してはいけません。
否定的な言葉や態度は、ご本人が不安になるばかりでなく、介護者に不信感を抱く原因になります。

3.ペースを合わせる
介護にあせりは禁物です。せかさずゆっくり見守ることが大切です。

4.できることをできるだけ
ご本人のできることを見つけ手伝ってもらいましょう。
小さなことでも役割をつくることで自信がつき気分が安定します。

>> 詳しい治療内容はこちら

認知症Q&A

Q認知症は治るんですか?

A認知症の中核症状は、抗認知症薬で進行を遅らせることはできても、治すことは困難です。
しかし、BPSDの陽性症状はそれぞれの症状に合った薬を処方することで症状のコントロールすることが可能です。
ですから、介護が困難となっている症状(怒りっぽい、暴力を振るうなど)でお困りであれば、一度相談をされてみてはいかがでしょうか?

Q興奮状態になる原因はなんですか?

A原因として番多いのは、薬の影響が考えられます。特に抗認知症薬による興奮状態です。
認知症の治療のために使われている薬の副作用でかえって興奮状態となる場合がかなりの頻度で見受けられるのです。
介護をしている方は、一度飲まれているお薬で興奮状態になっていないかチェックしてみることをお勧めします。

Q自分たちができることはありませんか?

A当院では、医師と相談をしながら、介護される方が患者さんに飲ませる薬を調整することをお勧めしています。
身近で観察しておられる介護者の方々が、患者さんの様子を観察しながら一番あう薬の置を調節して飲ませて頂きたいと考えています。

Qどのような検査を行うのですか?

A心理検査、血液検査、頭部CT検査など行います。
必要に応じて、より詳しい画像検査を、大分医療センターに依頼することもあります。

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