アルコール依存症の治療

アルコール依存症の治療は、ご本人が「お酒をやめたい」という気持ちを持ち、治療契約を結ぶことから始まります。
また、ご家族の協力も必要不可欠です。
※病状によっては、プログラムに参加できない場合があります。
アルコール依存症とは?
アルコール依存症は、アルコールに対する欲求や依存が強く、自分では飲酒をコントロールできなくなる病気です。
性格の弱さや生活習慣が原因と思われがちですが、実際は脳の神経科学的な変化や、心理的・環境的な要因が複雑に絡み合っています。
回復には、適切な治療が不可欠です。
当院での治療内容

飲酒による問題が頻発してもお酒をやめられないのは、アルコール依存症という病気のためです。
治療によって断酒すれば、健康な生活を取り戻せます。
当院では、外来・入院のアルコール依存症の方を対象に、専門的な治療プログラムを提供しています。
・入院時に治療契約を結びます。
・治療契約後、「ARP(アルコール・リハビリテーション・プログラム)」を行います。
集団精神療法や作業療法を通して、病気の理解を深め、お酒のない生活への見通しや回復のイメージを持てるように支援します。
・プログラム期間は、①断酒コース(原則3ヶ月)、②減酒コース(4回コース:1ヶ月、8回コース:2ヶ月)があります。
アルコール依存症のお薬セリンクロとは?
セリンクロは、アルコール依存症の方の飲酒欲求を抑え、飲酒量を減らすための薬です。
対象となる方
- アルコール依存症と診断された方
- 習慣的に多量飲酒をしている方
- アルコール離脱症状がない方
- 飲酒量を減らす意思のある方
医師への相談が必要な方
- 離脱症状の経験がある方
- 肝臓や腎臓に障害がある方
- 自殺念慮がある方
- 高齢の方
当院でのアルコール治療プログラム
【ARP(知友会・学習会)】
アルコール依存症に関する学習や、参加者同士の話し合いを通して、回復を目指します。
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【作業療法】
スポーツやグループ活動を通して、心身のリハビリや脳機能の回復を図ります。
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【家族教育】
アルコール依存症に関する知識や、家族の対応について学びます。
ご家族同士の交流の場にもなります。
【自助グループ】
回復者との交流を通して、断酒の継続を支援します。
一般社団法人大分県断酒連合会
アルコール依存症からの回復を目指す人々を支援する団体です。
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